芥川賞2019発表!上田岳弘氏「ニムロッド」が受賞・感想も

芥川賞2019発表!上田岳弘さんが「ニムロッド」で受賞しましたね。芥川賞こと芥川龍之介賞の2019年の受賞作が発表され、受賞した上田岳弘さんがどんな作家さんなのか気になる人が多いようです。「ニムロッド」のあらすじや上田岳弘さんの経歴、学歴など調べてみました!

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芥川賞2019発表!受賞作は?

芥川賞2019年受賞作が発表されました!

第160回芥川龍之介賞は上田岳弘さんの「ニムロッド」、町屋良平さんの「1R1分34秒」に決定しました。

おめでとうございます!

芥川賞2019発表!候補作品は?

芥川賞2019年(第160回)の受賞作は、上田岳弘さんの「ニムロッド」と町屋良平さんの「1R1分34秒」に決定しましたが、候補に挙がるだけでもすごいことですよね。

受賞作「ニムロッド」

上田岳弘(「群像」12月号)

それでも君はまだ、人間でい続けることができるのか。
あらゆるものが情報化する不穏な社会をどう生きるか。
新時代の仮想通貨小説。

仮想通貨をネット空間で「採掘」する僕・中本哲史。
中絶と離婚のトラウマを抱えた外資系証券会社勤務の恋人・田久保紀子。
小説家への夢に挫折した同僚・ニムロッドこと荷室仁。……
やがて僕たちは、個であることをやめ、全能になって世界に溶ける。「すべては取り換え可能であった」という答えを残して。 ……

>>ニムロッド [ 上田 岳弘 ]

受賞作「1R1分34秒」

町屋良平

なんでおまえはボクシングやってんの? 青春小説の新鋭が放つ渾身の一撃。デビュー戦を初回KOで飾ってから三敗一分。当たったかもしれないパンチ、これをしておけば勝てたかもしれない練習。考えすぎてばかりいる21歳プロボクサーのぼくは自分の弱さに、その人生に厭きていた。長年のトレーナーにも見捨てられ、変わり者のウメキチとの練習の日々が、ぼくを、その心身を、世界を変えていくーー。

>>1R1分34秒 [ 町屋 良平 ]

候補に上がった作品も見てみましょう。

「ジャップ・ン・ロール・ヒーロー」

鴻池留衣(「新潮」9月号連載)

我々に可能なのは、盗むことだけーー。「ポスト真実」の時代を射貫く話題作。1980年代に海外進出を果たしたバンド「ダンチュラ・デオ」は実在したのか? 原曲を丸パクりして証明すると嘯くギタリストの喜三郎に惹かれる僕。慶大生バンドの戯れは、やがて歴史的陰謀の情報戦へと巻き込まれてゆく。フェイクがオリジナルを炙り出し、真実がウィキペディア的に編集される時代の狂騒と不気味を描く。
>>ジャップ・ン・ロール・ヒーロー [ 鴻池 留衣 ]

「戦場のレビヤタン」

砂川文次(「文学界」12月号掲載)

風が吹いている。おれは、その風を肌でしっかりと感じながら、
レンジローバーの後部座席で揺られている。

英国系の石油プラントを守るため、イラクの紛争地帯に進んで身を投じた武装警備員のKは、キルクークからアルビルへ伸びる国道を北上していた。
荒涼とした紛争地。戦火はおさまったかに見える地で、わき上がる問いに答えは出ない。
なぜこの地にやってきたのか、戦争とは何か、何が戦争を作り出すのか。敵は誰なのか。

大義なき戦争、警察国家が撤退した後の世界の風景を淡々と乾いた筆致で描き出す21世紀の戦争文学。著者デビュー作「市街戦」を併録。
>>戦場のレビヤタン [ 砂川 文次 ]

「居た場所」

高山羽根子(「文藝」冬号掲載)

表示されない海沿いの街の地図を片手に、私と小翠の旅が始まるー。記憶と存在の不確かさを鮮やかに描き出すまったく新しい、「生」の魔法的リアリズム。
>>居た場所 [ 高山 羽根子 ]

「平成くん、さようなら」

古市憲寿(「文學界」9月号掲載)

社会学者・古市憲寿、初小説。
安楽死が合法化された現代日本のパラレルワールドを舞台に、平成という時代と、いまを生きることの意味を問い直す、意欲作!

平成を象徴する人物としてメディアに取り上げられ、現代的な生活を送る「平成くん」は合理的でクール、性的な接触を好まない。だがある日突然、平成の終わりと共に安楽死をしたいと恋人の愛に告げる。
愛はそれを受け入れられないまま、二人は日常の営みを通して、いまの時代に生きていること、死ぬことの意味を問い直していく。
なぜ平成くんは死にたいと思ったのか。そして、時代の終わりと共に、平成くんが出した答えとはーー。
『絶望の国の幸福な若者たち』『保育園義務教育化』などで若者の視点から現代日本について考えてきた著者が、軽やかに、鋭く「平成」を抉る!
>>平成くん、さようなら / 古市憲寿 【本】

芥川賞2019受賞の上田岳弘氏とは?

引用:https://www.asahi.com/articles/ASKDC5KPHKDCPTIL01N.html

「ニムロッド」で受賞した上田岳弘さん。どんな作家さんなのか調べてみました。

上田岳弘(うえだ たかひろ)さんは1979年生まれ。何月生まれかなどが分からないのですが、2019年には40歳になられるのではないでしょうか?

出身は、兵庫県明石市だそうです。

上田岳弘さんのご家族、ご結婚については情報が見つかりませんでした。今はテレビなどによく出られる作家さんも多いので、もしかしたらいずれテレビなどでお話ししてくれるかもしれませんね。

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芥川賞2019受賞の上田岳弘氏は法学部?

出身高校は明らかにされていないようですが、理系だったようだ、という情報がありました。大学については、早稲田大学の法学部に進学しているそうです。早稲田大学出身の著名な作家さんが多いということが有名ですが、上田岳弘さんは法学部だったんですね!

法学部卒業の作家さんに平野啓一郎さんがいらっしゃいましたね。1999年の芥川賞(第120回)に、「日蝕」で当時最年少の23歳で、芥川賞を受賞されています。平野啓一郎さんは京都大学の法学部卒業だそうです。

芥川賞2019受賞の上田岳弘氏!震災体験が作品に?

高校1年生の時に、阪神淡路大震災を経験しているそうで、その時にはお姉さんがいらした、という情報はありました。

震災当時、上田岳弘さんは、部屋に入ってきたお姉さんに「余震に気を付けて」と言われて、地震だと理解したのだそうです。テレビを付けると、阪神高速の高架が横倒しになって、よく遊びに行っていた三宮センター街のアーケードが落ちている様子を見たそうで、その様子にショックを受けたそうです。

再び神戸の街を訪れるようになったのは、街が落ち着いてからだったそうです。思春期の悩みと今後の世界への不安が重なってようで、極力見ないようにしていたのだとか。大学は、東京の大学に進学されたのも、距離をとりたかったからもしれません、と語っていたそうです。

小説を書き始めたのが22歳か23歳だそうで、作品には毎回、地震で生き埋めになるモチーフが出てくる、と。どう生きて行けばいいのかを考えると、必ず思い出すのが震災だった、のだそうです。

思春期の多感な時期に阪神淡路大震災という衝撃は上田岳弘さんの生き方や作品に、大きな影響を与えている、と言われていたそうです。

芥川賞2019受賞の上田岳弘氏!影響を受けた本?

上田岳弘さんが人生で影響を受けた本、として挙げたのが、

「風の歌を聴け」村上春樹

「百年の孤独」ガブリエル・ガルシア=マルケス

「タイタンの妖女」カート・ヴォネガット

だそうです。村上春樹さんは同じ兵庫県の出身ですよね。

芥川賞2019受賞の上田岳弘氏!経歴は?

上田岳弘さんは、前述の通り早稲田大学法学部を卒業されています。卒業後に、法人向けソリューションメーカーの立ち上げに参加したそうで、立ち上げ後は、役員になっているそうです。

2013年に「太陽」で第45回新潮新人賞を受賞し、デビュー。

第28回三島由紀夫賞の選考で、又吉直樹さんの、第153回芥川龍之介賞受賞作の「火花」と決選投票となり、「私の恋人」への受賞が決定しています。

松浦寿輝さんと鴻巣友季子さんが朝日新聞紙上で対談をされています。対談「ノーベル賞を語り合う」で、お二人が上田岳弘さんの名前を挙げ、松浦さんは

卑近な現実から離陸して、観念の高みまで想像力を飛ばそうという意気込みが感じられる

と、上田岳弘さんの作風を評価しています。さらには上田岳弘さんのことを「新超越派と名付けた」とも明かしています。「天才小説家」と言われる上田岳弘さん。作風からも小説に向かう姿勢がにじみ出ているようですね。

ニムロッドの感想

ニムロッドを読んだ方のツイートを集めてみました。

少しずつ、感想がネット上に増えてきているような気がします。これからまた増えていくでしょうね。

芥川賞2019発表!上田岳弘氏「ニムロッド」が受賞!のまとめ

芥川賞2019発表!上田岳弘氏「ニムロッド」が受賞!についてまとめました。

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